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2015年10月13日火曜日

オフセット印刷

【オフセットいんさつ】現在もっとも一般的な印刷方法で、雑誌や書籍、新聞の折込チラシやダイレクトメールなどの印刷に広く利用されています。

オフセット印刷では、例えば木版画のように、直接「印刷版」を印刷用紙に重ねることはありません。まず印刷機のローラーに薄い金属製の印刷版を巻きつけます。その版にインクをつけた後、一旦、隣接するゴム製のローラーにインクを転写します。そのゴムローラーに印刷用紙を通すと、ゴムの表面についたインクが紙に印刷されます。
このように、印刷版で直接紙に印刷しないで、一度別のローラーなどに「転写=オフセット(offset)」してから印刷するのがオフセット印刷です。

例えば、数千、数万枚の印刷をする場合、印刷機に大量の印刷用紙を高速で流します。また、紙に印刷版が触れるだけでは綺麗にインクが転写されませんから、版に圧力をかけて紙にインクを密着させなければいけません。このように高速で流れる大量の紙に強い圧力の版を直接接触させていると、すぐに印刷版が磨耗してしまいます。それだけではなく、印刷用紙も破れやすくなります。

印刷版と紙の間に、ゴム製のローラーなどを挟み、版と紙の両方を磨耗から守りながら、素早く、大量に印刷できる方法として考え出されたのが、オフセット印刷なのです。

オフセット印刷は、短い時間で一気に、大量に印刷できるため、部数が多ければ多いほど、1枚当たりの印刷単価が安くなります。大部数の印刷物を作るのは得意なのですが、部数が少ないと1枚当たりの単価が高くなるため、費用が割高になります。

あまりたくさん部数が必要ない場合は、「オンデマンド印刷」など、他の印刷方法も検討してみると良いかもしれません。